岡山県美作市滝宮にある天石門別神社(あめのいわとわけじんじゃ)は、別名「滝宮神社」とも呼ばれる歴史ある神社です。
- 御祭神: 天手力男神(あめのたぢからおのかみ)
- 創建: 伝承によれば、第10代崇神天皇の御代、四道将軍である大吉備津彦命が吉備地方平定の報告と感謝のために自ら鎮斎したとされています。
- 歴史:
- 延喜式神名帳に記載される式内小社です。
- 清和天皇の貞観5年(863年)には、神階が従五位下から従五位上に昇叙されています。
- 嘉元3年(1305年)に地頭の平重継が社殿を再建しました。
- 元禄10年(1697年)には、津山藩主の森長俊が社殿を再建しています。
- 明治6年に郷社、明治13年に県社に列格しました。
- 御神徳: 開運招福の守護神として、また祈雨に霊験あらたかであるとされています。
- 別名: 滝宮神社
特徴
- 琴弾の滝: 境内の奥には、落差13mの「琴弾の滝(ことひきのたき)」があります。二段になった滝で、上の滝を雄滝、下の滝を雌滝と呼びます。古くからの名瀑として知られ、春は桜やコブシの花見、夏は涼場、秋は紅葉の名所となります。
- 磐座(いわくら): 本殿跡の横には、丸く石が積まれた磐座遺跡があり、古代の祭祀跡であると伝えられています。
- 美作三宮: 天石門別神社は、中山神社、サムハラ神社とともに「美作三宮」の一つとされています。
- 社殿: 江戸時代中期の元禄10年(1697年)に再建された本殿は、入母屋造・平入りの一間社で、鎌倉時代の様式を基本としつつ、細部には江戸中期の華麗な意匠が見られます。
アクセス
- 車: 中国自動車道「美作IC」から約40分
- 公共交通機関:
- JR美作土居駅からタクシーで約20分
- JR林野駅からタクシーで約25分
- 駐車場: 約20台
天石門別神社は、歴史と自然に囲まれた神聖な場所であり、訪れる人々に安らぎを与えてくれるでしょう。特に、境内の奥にある琴弾の滝は、その美しい景観と清涼な空気で訪れる人々を魅了します。